2018/01/21

オオワニザメ

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【オオワニザメ】 2018/01/20  富戸

 この日、肴屋 大ちゃん のお店に入って真っ先に目に入ったのがこの「大リーグボール養成ギプス」でした(あれっ?若い人にはこれはもう通じないかしら?)。

 先週、唐揚げとして出して頂いたオオワニザメの口が早くも骨格標本になりつつありました。この様にアルミフレームと結束バンドで固定しておかないと、乾燥と共に変形して来るのだそうです。このフレームは勿論、大ちゃんの自作です。

 僕自身はサメの標本は作った事はありませんが、サバやマダイ程度の大きさのものならば幾つか作った事があるので、興味津々です。

 まず、肉をどうして取り除くかです。僕は蒸して肉を柔らかくするのですが、大ちゃんによると、熱を通すと血管部がどうしても黒ずんで取り除けないので、ハサミを使って身を少しずつ少しずつ切り取るのだそうです。それって、ものすごく面倒で時間の掛かる作業に違いありません。

 そして、漂白、脱臭してからこのフレームに固定するのだとか。出来るならば水揚げした日にこの段階まで済ませた方が綺麗に仕上がるのだそうです。

 うひゃぁ、毎日のお料理同様に手間暇掛かっています。これは几帳面な大ちゃんでなくちゃ出来ないなぁ。

2018/01/20

絶叫

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【絶叫】 2018/01/20  富戸

晴れ、やや波あり、水温:15℃、透明度:20m

 きゃぁあああ~~っ!
  出たぁあああ~~っ!

 ↓
 
 ↓

 ↓

 「それにしても、いくらでも寄れるな」と思ったら、既にお亡くなりになっていました。全く無傷な新鮮状態でした。ノコギリザメ、な~む~。

MOTHER FUCKER

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【MOTHER FUCKER】

  "Less than TV" という音楽レーベルを主宰する夫婦と一人息子を中心にそのレーベルに集まったパンクを中心としたミュージシャンを追ったドキュメンタリーです。僕が知っている人は誰一人も登場しません。

 まずはじめに少し厳しい感想から。本作では多くのミュージシャンによるステージ映像が次々と出て来ます。でも、その数が多すぎて、全ての人物の映像と語りがぶつ切りになってしまいました。そのせいで、このレーベルも、登場人物も、そして肝心の音楽も奥行きを失ってしまいました。

 「あれっ?この人は誰?」
 「えっ?ここはどこ?」

と戸惑う事が度々ありました。

 しかし、そんなモヤモヤを一気に吹き飛ばす仕掛けがこの日の上映にはありました。本作にも登場する DEATHRO(デスロー)さんによる「カセット・ミニコンサート」なる催しがあったのです。これがよかった! 大変よかったです!

 どれだけが計算された演出なのかは分からなかったのですが、小さなカセットデッキから流れて来るショボいカラオケに乗ってDEATHROさんとギターリストが登場します。但し、ギターアンプもないので本職のギターリストがなんとエア・ギタープレイなのです。そこで思いっきりロックの熱唱です。見方によっては田舎の温泉宿の演歌ショーに見えなくもない侘しさです。でも、そうさせてはならじと、客席に居た20人ほどの観客の皆さんに連帯感が産まれ、一斉に拍手と歓声です。DEATHROさんも決して照れる事なく大きなアクションで歌いきったのでした。拍手ぅ~、拍手ぅ~。マイナーレーベルに相応しいこのコンサートに僕は痺れてしまいました。いいなぁ~、何だか笑えてしまうこの奇妙な空間がとてもいいなぁ~。

 「パンクだぜぇ~」

アミューあつぎ映画.comシネマ さん、ありがとうございました。想定外だったかもしれませんが、素晴らしい企画でした。(♯2-5)

2018/01/19

ハナミノカサゴ

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【ハナミノカサゴ】 2018/01/13  富戸

 海が真っ青で真冬の太陽が冴え渡っていたら、なぜなのでしょう、ミノカサゴが撮りたくなるのです。毎年同じような写真ばかり撮っているのですが、やっぱりカメラを向けてしまうのでした。

種を超えるボウシュウボラ

【種を超えるボウシュウボラ】 2018/01/08, 14


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① 先週の事。サザエとボウシュウボラがくっついて居るのを岩の隙間で見つけました。

 「こ、これは一体どういう状況なんだ?...
  もしかして、種の壁を越えた交尾~?
  でも、巻貝の交尾の体勢とはちょっと違うような・・」

と考える事暫し。


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② そこで、申し訳ないけれど、このくっつき貝をそっと岩の間から取り出してみました。

 「どちらかがオスで、もう一方がメスなのかな?」

と、両者の隙間を覗き込もうとして納得。ボウシュウボラの方はヤドカリだったのです。こいつがサザエを抱え込んでいるのでした。ハサミをねじ込んで食おうとしているのかも知れません。殻交換するにはサザエは小さすぎる様に見えます。


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③ ま、それで異種交尾の謎は解けました。そして、一週間。

 「もしかして、先週の場所に食われたサザエの殻がころがっていないかな」

と同じ場所に行ってみました。そして、ビックリです。前週と全く同じ場所で、ボウシュウ・ヤドカリとサザエはまだ睨み合って膠着状態のままだったのです。

 どちらも生きて行くために必死の状況とはいえ、想像を絶する持久戦に驚かされたのでありました。

2018/01/18

キングスマン ゴールデンサークル

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【キングスマン ゴールデンサークル】
 
 一昨年公開されるや、日本でもかなりの評判を呼んだ『キングスマン』の続編が登場です。前作は僕も大変楽しめました。
 
 世界の平和と安寧を守るために活躍するロンドンの秘密組織のお話です。ま、謂わば新スタイルの007なのですが、決定的に違うのは本シリーズは徹底してイギリスに拘っていると云う点です。ジェームス・ボンドも元々は『女王陛下の007』だった筈なのですが、シリーズが続くと共に単なる大予算ハリウッド映画になってしまいました。別にMI6 でも CIA でもどっちでもいいじゃないかと思えるのでした。
 
 ところが本作では、登場人物は皆、セビル・ロウ(背広の語源になったとも言われるロンドンの高級紳士服名店街)の仕立ての良いスーツに身を包み、ロンドンらしく蝙蝠傘を持ち歩き、その一方で、イギリスのブラック・ユーモアを思わせる結構グロい殺しを悪人に対しては展開して行きます。アクションの切れと共にこのスタイルがとてもカッコよかったのです。
 
 続編となる本作では、アメリカの秘密組織との共同作戦が描かれると聞いていたので、「ああ、007みたいに結局はアメリカの大鑑巨砲主義的な映画作りに呑み込まれていくのかなぁ」と観る前には危惧していました。ところが、それは全くの杞憂でした。ブリティッシュ・アクション未だ健在です。
 
 確かに、アメリカの組織と手を組んでの活躍なのですが、アメリカはどちらかと云うと主人公らの「イギリスらしさ」の引き立て役に見えました。アメリカの文化や大統領も軽くからかわれています。そして、主人公らのイギリス趣味の品の良さと同時にスノッブさもたっぷり描かれ、さらに、乾いたブラックなグロさは今回も炸裂です。展開のメリハリも効いてスピーディな進行でした。
 
 また、僕は事前の知識を殆ど入れぬまま観たのですが、イギリス・ショービジネスのシンボルとも云えるあの人(少し調べれば直ぐに分かりますがここでは内緒)が実名で登場し台詞もタップリある役柄で物語をかき回すのには非常に驚きつつ痛快でした。
 
 サッカーが地域に根差したチームを目指すように、映画もその国の色を押し出すことで逆に国際性を勝ち得るんだなぁと思った次第です。このシリーズ、恐らくまだ続くのではないでしょうか。

TOHOシネマズ 海老名 にて (#1-5)

オオワニザメ

【オオワニザメ】


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① 定置網に入った凡そ4m近いオオワニザメです。やや深海性のサメなのだそうですが、肴屋 大ちゃん よると、1年に1度か2度は入網するのだそうです。こんなのと海の中で会ったら、こりゃあ恐ろしいでしょうねぇ(写真撮影:大ちゃん)



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② 大ちゃんのお店には、嘗て揚がったオオワニザメで作った口の骨格標本が展示されています。どひゃぁ、大迫力。それにしても、お料理だけでなく丁寧なお仕事です。



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③ サメの歯らしく、奥から手前へと新しい歯が次々とせり上がって来る様が窺えるのですが、ギザギザのない大きな歯の両脇に小さな枝(側尖頭)が2つ(写真中矢印)が出ているのがオオワニザメの特徴です。これが1つだと、小笠原でお馴染みのシロワニになります。



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④ そこで、注目のオオワニザメのお料理です。この日は、唐揚げで頂きました。なんとなくビビりながら一口。「ふむ」サメらしいホロホロとした歯応えで、特別深い味わいと言う訳ではないかなぁという感じです。でも、何だか

 「明日のダイビングはワイルドに行けそうだぜぇ」

と野生の血が湧いたのでありました。

2018/01/17

クイーン

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【クイーン】

 昨日ご紹介の『バーフバリ』に続いて、またもやインド映画です。『バーフバリ』が、古典的なインド叙事詩の現代的解釈であるとするならば、本作は新しいインド社会を明るく表そうとする試みです。

 恐らくはまだ女性が生き辛いのであろう社会で、旧弊を脱して未来を切り拓こうとする女性をテーマにしたインド映画が最近多いように思えます。『マダム・イン・ニューヨーク』や『巡り逢わせのお弁当』などはそうした先駆でしょう。本作もその潮流の上にある作品です。

 結婚式前日に婚約者から訳も分からず婚約破棄を突然言い渡された若い女性が、ハネムーンで訪れる筈であったパリやアムステルダムを一人で傷心旅行する内に、様々な人と出会い新しい生き方に目覚めて行くというお話です。ま、筋立てだけ言えば特に目新しさはありません。

 しかし、そんな事は全く気にならず、本作には気持ちよく身を委ねる事が出来ました。その一番の特徴は上品な明るさです。作中に説教臭さはなく、泣かせてやろうと云うわざとらしさもなく、感動の押しつけもありません。失敗はあっても、ひたすら明るく前向きにが素直に貫かれています。照れることのないその展開が非常に心地よいのです。昔どこかに残した忘れ物が、数十年の時を経てふいに手許に戻ってきた様な喜びがありました。「そうそう、映画の楽しさはここなんだよな」って。

 一方、本邦を翻ってみるに。若者の映画は妙に説教臭く、泣かせてやろうと云う作為に溢れ、感動を押し付けて来ます。それを、若干キラキラネーム風の、つるっとして見分けのつかない甘ったるい顔の若い男優が演じ、キュンキュンを振りまいています。女子高生客は入っているので止められないのでしょうが、そんな物に将来があるとはどうしても思えません。日本映画であの素直な明るさはなぜ表せないのでしょう。制作本数世界一を誇るインド映画界に質的にも置いていかれるばかりです。

シネマート新宿 にて (#1-4)

スミゾメミノウミウシの卵

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【スミゾメミノウミウシの卵】 2018/01/14  富戸

 実に大和心溢れる雅やかな名前を持ちながら、その卵は華やかなピンクと言うコントラストが素敵です。

 彼らの卵を見ると、いつもその巻き方に目を凝らすのですが、「右ねじ」ばかりです。左利きのスミゾメは居ないのかなぁ。

2018/01/16

バーフバリ 王の凱旋

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【バーフバリ 王の凱旋】

 上映館は大変少なく、大きな宣伝も打ってはいないのですが、僕が観に行った平日の夜の会は満席でした。静かではあるけれども、確かな評判がどんどん広がっているようです。そして、2時間半の大作を観終えて、その評判に深く頷く事が出来ました。

 本作は、昨年日本公開の『バーフバリ 伝説誕生』の続編に当たります。僕は前篇は観ていませんが、本作の始めにしっかりしたあらすじの紹介もあり、こちらだけを見ても特に違和感なく作品に入る事ができました。

 本作の大きな特徴はまずインド映画である事です。嘗ての『踊るマハラジャ』の様な賑やかだけどどこか安っぽさが漂う作品を脱して、近年のインド映画の進歩には目を見張るものがあります。エンタテインメント性を保ちつつも心の深い部分までを描こうとする試みも多くの作品で見られます。

 高い徳を備えた父を奸計により殺されて野に下った王子が、庶民の生活の中から再び立ち上がり乱れた王国を奪還するというお話です。恋あり、冒険あり、戦いあり、忠誠と裏切りありと、筋立ては世界中どこにでもありそうな物語です。『ベンハー』や『グラディエーター』にも通じる物語かも知れません。

 しかし、違うのです。まずインド独特の風土を表す壮大な映像に驚かされます。今や世界をリードするに至ったIT技術を存分に生かしたCGなのでしょうが、ローマ帝国でもない、アーサー王でもない、中国の伝説でもない世界の雰囲気を活き活きと表現しているのです。スローモーションを用いた戦いの場面も迫力満点です。戦闘シーンは何度も登場するのですが、それぞれに工夫を凝らして観る者を戦場に引きづり込みます。インドらしいコテコテ感も盛り込んだけれんみタップリの演出にも素直に圧倒されっ放しでした。

 また、そうした派手な映像に頼るだけではなく、メリハリの効いた演出、緩急自在の展開にも息を呑みます。脚本段階からかなり計算したのでしょう。

 その様な映像を盛り立てる音楽もまた素晴らしい。インド的なメロディを残しながらの太鼓の響きに僕はまんまと煽られてしまいました。

 ありふれた設定なのに、現代的な技術や視点を盛り込むことでこんなにも迫力ある映画が撮れるのです。そこで、僕がこの映画を観ながらずっと思っていた事。「恋あり、冒険あり、戦いあり、忠誠と裏切りあり」と言えば、これはそのまま『スターウォーズ』の世界にも当てはまります。でも、僕があの映画にあまり心を動かされる事がないのは、この『バーフバリ』にある熱や力を感じられないからなのです。様々な宇宙船・戦闘機が飛び交い、戦い、爆破を繰り返していても、結局スクリーンから飛び出して来ることはありません。

 もはや続けることが自己目的化しているかに見えるスターウォーズのファンの方々にこそこの映画を観て欲しいと思います。上映館がもっと広がる事を願いつつ。

新宿ピカデリー にて (#1-3)

«世界の中心でボウシュウを叫ぶ