2017/03/29

パッセンジャー

170328passenger
【パッセンジャー】

 今年5月に公開される期待の新作『メッセージ』と何度もタイトルがゴッチャになってしまうのですが、共に宇宙を舞台にしたSF作品です。

 宇宙のSF映画と言ったら、宇宙船が縦横無尽に飛び交ってバピューンバピューンと撃ち合ったり、悪の帝国だとかおどろおどろしい皇帝が出て来る様なのを想像しがちで、そんなのはもう沢山です。ところが、本作では登場人物は実質上二人で、宇宙の密室劇とも云うべき緊張感が漂う作品でした。

 亜光速で星間旅行が可能になった時代のお話です。5000人の乗客が冬眠状態に入って120年掛けて遠い星への移住を試みます。ところが、或る機械トラブルから一人の男が到着まで90年を残して目覚めてしまうのです。再冬眠は出来ません。地球との交信には往復数十年を要してしまいます。生きていく為の条件は巨大な船内に揃っているのですが、このままだと男はこの船内でたった一人で年老いて人生を終えねばならないのです。さあ、どうすると云うお話です。

 舞台の殆どは船内です。これがどこか冷えた静寂感があって孤独を浮き上がらせるのにとても効果的です。モノトーンで統一された空間内に、些細な金属音でもこだまするかの様な映像が美しいのです。そして、閉じ込められた空間の中でも様々な仕掛けを講じて男の心を巧みに揺さぶります。一番の意外性は、目覚めたのは男一人の筈なのに、ポスターにはもう一人女性が写っている事です。彼女は何者なのかと言うのがもう一つのキーです。

 昨年公開の『オデッセイ』は、宇宙にたった一人で取り残されて、どうして行きていくかと云うサバイバルがテーマだったのですが、本作は「生きては行けるけど、死ぬまで一人ぼっちだ」と言うのが厳しい条件です。

 観終わった後には、必ず「自分なら一体どうしただろう」と考えてしまうし、一緒に観た人にはどうしたかを聞きたくなってしまうと思います。それこそ、監督の術中にはまっていると云う事でしょう。面白かったです。

MOVIX橋本 にて (#14-52)

2017/03/28

大ちゃんの卵 - その2

大ちゃんの卵 - その1」 より続く

170326daichan3

 さて、大ちゃんが採取して来たこの大きな塊状の卵は大ちゃんの思惑通り、そして我々の望む通りリュウグウノツカイになるのでしょうか。

 でも、実はこの塊状の卵の話を伺った時に、僕には、

 「これって、あの話に似ているなぁ」

と云う思いがありました。

 千葉県の御宿にある「海洋生物環境研究所 中央研究所」にお務めの小嶋純一さんは、仔稚魚の研究がご専門で、我々ダイバーにも馴染みの深い沿岸の種々の魚類の仔稚魚の分類の研究成果を写真を交えて、また関係する論文・文献の情報をご自身のブログ「ウッカリカサゴのブログ」でご紹介下さっています。とても為になるお話が満載で、僕は欠かさず拝読しています。また、Facebook を通じてお友達にもなって頂いています。

 その小嶋さんのブログで、先月2月17日に「アシロ科ソコボウズの卵塊?」と云う記事が掲載されました。そこにはこうあります(以下引用)。

 「本日(2/16),千葉県勝浦漁港で表層を漂っている青白い卵塊を見つけ,採捕して持ち帰った。 卵塊の直径は20cmほど。卵径は約1.9mm前後で,魚卵としてはかなり大きい。」

 「最初はキアンコウかとも思ったが,卵帯ではなく,凝集性卵塊であったので,かつて20年前のほぼ同じ時期に採集され,飼育したことのあるアシロ科ソコボウズのものであろうと推察できた」 (以上引用)

 ・ 表層近くを漂っていたこと
 ・ キアンコウの卵の様な卵帯ではなく数十センチの塊状であったこと
 ・ 卵径が1.9 mmであったこと(今回の富戸の卵は、1.8mm)

など、共通点がありそうです。そして、それが「アシロ科ソコボウズ」の卵と云うではありませんか。

 ソコボウズ?

 実は、そんな名前は初めて聞きました。

170328soko1
 上が魚類検索に掲載の図です。形は我々ダイバーにもお馴染みのイタチウオに似ています。それもその筈、本種はアシロ目アシロ科ハダカイタチウオ属に属しています。ちなみに、イタチウオはアシロ目アシロ科イタチウオ属です。

 そして、全長が1mを超える巨大魚であると云うのが大きな特徴です。しかも、生息水深が1567~3578mと言うから大変な深海魚なのです。我々一般ダイバーに馴染みがないのもむべなるかなです。従って、水中の自然状態での生態写真も見当たりません。JAMSTEC の深海調査の対象になる程の種の様です。

 ソコボウズの採餌映像 (JAMSTEC)

さて、あの卵がこんな巨大深海魚のものである可能性があると言うのです。小嶋さんのこのブログの記事を憶えていたので、肴屋大ちゃんでご飯を頂きながらスマホでこの記事を表示させ、大ちゃんにも見て頂きました。大ちゃんもソコボウズと言う魚は見たことも聞いた事もないそうで、定置網に揚がった事も無いそうです。

170328soko2                        (「ウッカリカサゴのブログ」より引用)

 小嶋さんのブログに掲載されていた発生が進んだ卵は上の様な外観でした。体に散らばる黒い点々は、今回の富戸の卵と似ている様に思えます。でも、所詮は卵なのでどれもそれほど大きな差異は生じ得ないでしょう。ましてや、今注目されているリュウグウノツカイの卵がどんなものなのか全く何の情報もありません。

 そこで、この卵の写真を小嶋さんにお送りして、直接お考えを伺って見ることにしました。(つづく)

2017/03/27

クーリンチェ少年殺人事件

170327brightersummer
【クーリンチェ少年殺人事件】

 1991年、今は亡き台湾の俊英エドワード・ヤン監督による傑作の誉れ高い作品が25年ぶりのリバイバル上映です。アジアのみならず、欧米の映画関係者・映画ファンからの熱い賛辞もしばしば耳にする映画です。日本での公開当時、その名を耳にしたことはありましたが、丁度映画から遠ざかっていた頃だったので僕は今回が初めてです。休憩なし、4時間ぶっ通しの大作です。何だか期待に胸が膨らみます。

 1960年代の台湾。戦前から台湾に暮らしている本省人、蒋介石らと共に大陸から100万人単位で台湾に渡って来た外省人が形作る複雑な社会状況を背景に、夜間中学に通う少年少女の不良グループ間抗争、複雑な恋、そしてタイトルに有る通りの殺人事件が描かれます。

 う~ん、観ていて久しぶりに切なく悲しくなってしまいました。それは物語に対する切なさや悲しさではありません。何時間もスクリーンと向かい合っていて、心の針が全然振れないのです。主人公の少年、そして十代にして早くも大人の世界をも見切ってしまったかに思える少女それぞれが立っているに違いない断崖絶壁の光景、そして彼らの中を吹き荒れているであろう虚無の風が僕には殆ど感じられないのです。「僕の感受性が鈍ってしまっているのかなぁ」そんな自分に対する切なさ、悲しさなのでした。作品が彼らの中に踏み込もうとするところで、ふっと場面が転換されてしまいます。わざと彼らと距離を取って描いている様にすら思えました。観客に委ねる面を多く残しているのかも知れませんが、僕はそこをもどかしく感じました。

 四時間の作品を見終えて映画館を出て、一緒に観た我が家の妻と夜更けの街を歩いていた時のこと。僕の顔は明らかに不服そうだったのでしょう。妻が僕の心を代弁する様に言いました。

 「若さを表すのに、『不良が群れる』っていうの、安易で嫌いだもんね」

それは全くその通りです。でも、やっぱり「多くの人があんなに絶賛している作品なのに、何か決定的な事が僕には見えてなかったのかなぁ」と気になって仕方なかったのでした。

横浜シネマリン にて (#14-51)

大ちゃんの卵 - その1

170326daichan1
 富戸で潜った日の夜は「肴屋大ちゃん」での夕食が我が家の定番です。地元の新鮮な魚を美味しく頂けるのは勿論なのですが、珍しい魚を出して下さったり、興味ある食べ比べが出来るのがダイバー心を刺激して止まないのです。

 この日も、開店と同時にお店に入って、いつものカウンター席に腰を下ろすとその日のお料理を注文しました。そして、「あ~、お腹空いたぁ」とふと顔を上げると、カウンターの隅に見慣れぬ水槽があるのに、気づきました。

170326daichan2
 エアレーションに泡の流れに乗って、ぼんやりした塊が水槽の中をゆっくり動いています。よーく見ると、小さなツブツブの中に黒い点が見えます。えっ? これって、もしかして魚の卵? 急に身を乗り出しました。

 「大ちゃん! これは何?」

すると、大ちゃんは待ってましたとばかりにニンマリです。大ちゃんは、富戸で魚を買い付けるに際して、定置網漁船に乗って毎朝の水揚げ作業にも従事しています。これは前日(3月17日)の定置網に入ったものなのだそうです。

 船の上から見ると、水面から1m位の深度に直径40cm程の球状のビニール袋が浮いている様に見えたそうです。それは、網を締めた時に深場から上がって来たというよりは、その深度にずっと漂って来たと思えたのだとか。それをタモですくおうとしたら、非常に強いゼラチン質で包まれていたとの事でした。

 その一部を無理に千切って水槽に移したのがこの卵塊という訳です。この時期に浮遊している卵塊と言うとキアンコウの卵嚢が真っ先に思い浮かぶのですが、キアンコウはシート状の卵嚢であるのに対し、これは塊状なので形態が全く異なります。それじゃあ一体何の卵なのでしょう?

 「この卵、じっくり見せて貰っていい?」

と、水槽の蓋を開けて、数粒をお皿の上に取りました。じろじろ。大ちゃんのお店ではどんな話のタネになるお魚が出て来るか分からないので、いつも必ずTG3を持参しています。この日は、めったにない「お店で顕微鏡モード」の撮影です。

170326daichan3 170326daichan4
 もう眼はすっかり出来上がっており、体中に黒い点々が散らばっています。また、胸元の卵黄付近には粒状の油球が一粒ある様に見えます。

170326daichan6
 また、卵は直径凡そ1.8mm でした。魚の卵としてはやや大きい目でしょうか。

      https://youtu.be/fq5-Nqatzb0

 この卵の動画が上の映像です。Youtubeにすると画質が低下するので、お手持ちのモニターでどれだけ見えるか分からないのですが、卵の中で胚の心臓が鼓動しているのまでがはっきり見えます。この頃には注文したお料理が出来てきて目の前に並び始めたのですが、僕はこの卵にすっかり夢中になって上の空です。

 大ちゃんによると、5年ほど前にも同じものと思える卵を採取した事があったのだそうです。そして、孵化後暫くまで育てる事が出来たのだとか。

 「じゃ、何の卵なのかまでわかったんですか?」

と聞いた時の大ちゃんの答えは驚くべきものでした。

 「ハッキリした事は結局分からなかったんですが、リュウグウノツカイじゃないかと思うんです」

え、え~~っ! え~~っ! りゅうううぐぅうううう~~のつかいいぃ~~!

170326daichan7
 成魚は勿論、幼魚すらもまだ一度も見たことのない憧れの魚です。のちほど調べた稚魚図鑑によると、リュウグウノツカイは、体長13mm 段階で上の様な形態をしています。大ちゃんによると、5年前の稚魚も顎が発達したこんな形だったのだそうです。こりゃあ、是非とも自分の眼で確かめたい所です。

 そこでこの日、「肴屋大ちゃん付属魚卵研究所・公式記録員」に認定して頂き、謎解きの一端を担う任務を拝命したのでした。

大ちゃんの卵 - その2」 に続く

2017/03/25

マナマコの放精

170325manamako
【マナマコ】2017/03/25 富戸

晴れ後曇り、海況:やや波あり、水温:14℃、透明度:15m(やや緑色を帯びて来たが、今の季節なら文句なし

 この所、グミの話ばかりを取り上げて来たのでウンザリと云う方もおられるかも知れませんが、実は僕には深慮遠謀があったのです。それはマナマコです。

 マナマコの放精・放卵は2~3月に見られる生態行動なのですが、週末ダイバーには年に一度見られるかどうかの見ものです。ここ10年ほどはそれでも何とか毎年記録する事が出来ていました。ところが、昨年・一昨年はとうとう一度も巡り合えず、「ナマコ刑事(デカ)」としては、「ホシの取り逃がし」と云うとても悔しい思いをしたのでした。そこで、今年こそはと意気込んでいたのですが、上方水中映像祭りとそれに続くインフルエンザ禍で3週も観察に穴を空けてしまいました。

 「こりゃあ、今年もダメかも」

と思ったので、ここは思い切った「おとり捜査」に打って出たのでした。マナマコなんか一切無視してグミの話ばかり熱心に取り上げていると、

 「まあ、悔しい!グミの話ばっかり
  富戸のナマコと言えば私でしょ」

と、マナマコが焦れて目立った行動に出ると読んだのです。無駄に年だけ取っている訳ではありません。「ナマコ心」の綾も心得ています。

 そうしたところ、今日、案の定マナマコが罠に掛かりました。むぉ~と岩の上に立ち上がって後頭部(?)からニュルニュルと放精を始めたのでした。

 「やった~っ!! 緊急逮捕~!」

 周りに誰も居ない海で慌てて手錠を取り出したのでした

グミ - 8

グミ - 7 より続く

 一部のエリアにのみ密生して触手を広げるグミの分布を見ていて不思議なのは、水底の砂紋の谷部にばかり固まって生息していて、山部には殆ど居ない事です。

170325gumi1
 上の写真の白っぽく見えるのが全てグミの触手で、殆どが谷部に集まっているのが分かると思います。何故、こうした違いが生じるのでしょう。山部の方が潮の流れが当たりやすいから流れて来る餌を得るのに有利な様に思うのですが、谷部の方が水流が乱れて渦が生じたりして浮遊物の動きは却って激しい為に、谷部が好まれるのかも知れません。

 更に、地形的な環境以外に山と谷で異なる事はあるのでしょうか。

170325gumi2 170325gumi3
 一見して分かるのは砂粒の粗さです。上の写真で、僕が水中ノート用に使っている鉛筆と比較して頂くとその差が分かると思います。谷部の砂粒は山部より遥かに粗いのです。砂紋はウネリと潮の流れで生じるのでしょうから、そうした力によって篩(ふるい)に掛けられてこうした差が生じるのでしょう。体のまわりに小石をくっつけて暮らすグミにとってはある程度大粒な砂の谷部の方が便利なのかも知れません。

 そこで気になるのは、山部と谷部で異なるのは水底から出ている触手の分布です。でも、砂紋なんて強いウネリが来れば簡単に崩れたり動いたりする筈です。例えばエビ・カニならばそのウネリの移動に合わせて自身も移動するのは簡単でしょうが、グミは多数の個体がくっついて暮らしているのです。自分だけの意思で簡単に移動することなど難しそうです。もしかしたら、グミは殆ど移動せず、自分の居場所が谷になるのを待っているだけなのでしょうか。つまり、山部にもグミは居るけれど、単に触手を出していないだけなのでしょうか。

170325gumi4
そこで、山部の砂を手ですくい取って、砂を払ってみました。

170325gumi5
すると、おなじみのグミの砂粒がゴロゴロと出て来ました。やはり、山部にも相当数のグミが隠れているのです。それが条件によって出たり入ったりしているのでしょう。砂の中にいても水の流れを敏感に感知しているのでしょうね。 (更に続く)

2017/03/24

Sing

170324sing
【Sing】

 これ、予告編を見た時から何だか楽しそうだなぁと思っていたんです。アメリカのアニメはディズニー・ピクサーだけではありません。

 お話は至って単純です。動物の世界のこと。潰れかけた劇場を再興すべくコアラ支配人が仕掛けたのど自慢オーディションに様々な人生を背負って集まって来る動物達の物語です。極度の上がり症のゾウとか、母や妻としてしか見て貰えない毎日に倦み疲れたブタとか、犯罪者に片足突っ込んだ暮らしから抜け出そうとするゴリラとか、パンクロッカーのハリネズミとか。登場人物の個性はクッキリ際立っています。

 ただ、本作を観るには大きな障壁がありました。どこもかしこも日本語吹き替え版でしか上映していないのです。そんなバカな事はないでしょう。歌が主役の映画なんですよ。安っぽい日本語歌詞に翻訳されて、人寄せ目当ての日本人声優が歌うなんて見たくも聞きたくもありません。オリジナル版ではスカーレット・ヨハンセンが歌ってるんですよ。マシュー・マコノヒーが声を当ててるんですよ。それを見ないでどうするんですか。と思っていたら、ご近所でたった1館だけ、1日1回のレイトショーで字幕版を上映していたのでこれを逃すまじと出かけました。

 いやあ、楽しかったです。登場人物のキャラクターの掘り下げはあまりなく、ありそうな役割を演じているだけと云うのは少し残念ですが、本作ではそこは大目に見ましょう。動物達が歌い踊るシーンが気持ち良いのです。特に、一人一人(?)の微妙な表情の描写が素晴らしく、「アニメでここまで繊細な表現が出来るようになったのか」と感じ入りました。

 次々登場する音楽も多彩です。その中にきゃりーぱみゅぱみゅの「ニンジャリバンバン」まであったのには驚きました。

 観終わって一層強く思いました。「これを日本語吹き替えで観ようとする人の気持が全く理解できない。まずは字幕版でしょう!!」 でも、同じ映画館で上映されている吹替版の方がお客さんは遥かに多く入っている様に見えました。やがて全ての外国映画は誰でも苦労せずに賞味できるハンバーグみたいなものばかりになってしまうのでしょうか。(#14-50)

わたしは、ダニエル・ブレイク

Danielblake
【わたしは、ダニエル・ブレイク】

 僕が小学生の頃には、「ゆりかごから墓場まで」がイギリスの一枚看板で、充実した社会保障制度を高らかに謳っていました。ところが、「英国病」の言葉に代表される経済的逼迫からサッチャーの大改革に至る過程でそうしたきめ細かな制度はズタズタにされてしまいました。

 病気による休業を余儀なくされた大工の老人、二人の子供を抱えて無収入の中から生活を立て直そうとするシングルマザーが、社会的な保障を受けようと試みながらも官僚主義的な役所の対応により孤立していく姿を本作は描いています。彼らは互いに助け合いそれぞれの困難に立ち向かおうとするのですが、「お金がない」と云う厳しい現実が立ちはだかります。

 何とか生活の道を掴もうと苦闘する母に代わって子供らを守ってやる老人の姿は淡々と描かれるだけに一層ジンワリと観る者の胸に迫ります。ただ、全編が余りに淡々とし過ぎているために、観る者の心に募るイライラを発散させる場面がありません。この老人が或いは母がもっと強い行動に出たり、或いはブチ切れてしまう展開があっても良かったのではないでしょうか。

 幸いにして、僕は今日・明日のご飯に困ることはありません。でも、恐らく現代の日本でも同じ様な困窮が想像以上の速度で広まっているでしょう。そして、政治や行政がそれに追いついていない状況は本作で描かれる以上なのかも知れません。 

武蔵野館 にて (#14-49)

ナマコ on ナマコ

170324gumi
【ナマコ on ナマコ】2017/03/18 富戸

 グミの森の中に、彼らにとっては巨艦とも思えるトラフナマコが登場です。そこで、よく見ると、このトラフの上にグミが乗っている~。やらせ一切なしの奇観です。

2017/03/23

グミ

170323gumi
【グミ】 2017/03/18 富戸

 無数のグミが水底から触手を伸ばす中で、呆然と立ち尽くす一匹。グミも「雑踏の中の孤独」 というものを感じることがあるのでしょうか。

«チア☆ダン